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集塵機技術情報

2020年9月9日集塵機 トピックNo.4 換気扇を使って大失敗

シンナや塗料を使う作業台に取付けた局所排気装置のことで相談を受けました。みると何ら問題の起こりそうもない最も簡単な構造なのですが、さっぱり吸込まないというのです。
これは自作だそうで、曲りもなく、作業台の上に真すぐに排気筒が立ち、上に30cmの換気扇がついているものです。一見これで十分そうにみえますし、型録上は風量も十分あるはずです。それがうまくいかない理由は圧力が不足しているためです。つまり排気筒だけの圧力は2~3mmH2Oで済みそうですが、そこを流れる空気に持たせるエネルギ(速度圧)6~7mmH2Oが必要です。いえそれだけではまだダメです。吸込口と排気口との高さ差約8mについての位置エネルギ(位置圧)も加えなければなりません。 即ち、(局排の必要圧力)=(装置の圧損)+(速度圧)+(位置圧)です。位置圧は高さ1mにつき1.2mmH2Oです。 従ってこの装置では、3+7+1.2×8=19.6mmH2Oの静圧が必要になります。従って換気扇ではこれだけの圧力は出ないのです。局排設計の場合には位置圧の計算を忘れないようにして下さい。

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